自衛隊を辞めたいのに話が進まない時は

自衛隊を辞めたいのに話が進まない。
何週間もやり取りをしているのに一向に進まない。
そんな時は、上司か、上司の上司に原因があります。

上司の立場だった私の経験から攻略の糸口を提示します。

【前提】自衛隊を辞めることは認められた権利

前提として、職業を変えることは憲法で認めらている権利です。
憲法は最高法規である上に、服務の宣誓を行っている自衛官は遵守しなければなりません。
あなたの上司も例外ではありません。職業選択の自由を覚えているかは別ですけど。

【日本国憲法】
第二十二条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

自衛隊法で例外が記載されていますが、この条件に該当する場面は平時では考えらません。
「自衛隊の任務の遂行に著しい支障及ぼす自衛官」などそうはいません。

【自衛隊法】
(退職の承認)
第四十条 第三十一条第一項の規定により隊員の退職について権限を有する者は、隊員が退職することを申し出た場合において、これを承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認めるときは、その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては、任用期間を定めて任用されている陸士長等、海士長等又は空士長等にあつてはその任用期間内において必要な期間、その他の隊員にあつては自衛隊の任務を遂行するため最少限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる。

なので、辞めることに関して胸を張って大丈夫です。
後ろめたさ?感じなくて良いです。

末端の上司が求められていること

端的に、お上は沢山入隊させてね。そして、辞めさせないでね。を求めておられます。

我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。
国防のためには、「人」と「物」に、「金」と「時間」をかけ続けなければなりません。
自衛隊は「人」の流出防止と採用に関して、かつてないほどに力をいれています。

以前から末端の「上司」には、「人」が辞めないよう、
「一歩踏み込んだ服務指導」を求められていました。
具体的に記載すると、部下の家族構成、健康の状態、貯金、借金、その他細かいところまで把握し、悩み事があれば親身になって一緒に問題解決して、団結することにより部隊活動の基礎を築きなさい。ということです。民間の人に話したら引いてたよ!

末端の「上司」にとって、「部下が辞めること」は、上記の任務が達成できなかった事実が残ります。他人の評価を気にする人は、自身の能力不足を目に見える形で突き付けられたと感じ、自尊心が傷つく場合があります。

進まないパターンは2つ

コンプライアンスが厳しい昨今、退職の意思表示をしっかりしたら辞められるはずなのですが、そうならない。

話が進まないパターンは2つしかありません。

①「上司」が温めてしまっている。
 ・忙しくて後回しにしている。
 ・目下資料を作成中だが苦戦している。
 ・まだ、説得すれば辞めないでくれると思っている。

②「上司の上司」が納得していない。
 ・十分に服務指導を行ったと認識できる説明ではない。

どちらにせよ、上司に動いてもらうしかありません。
 

具体的な解決方法

本来、丁寧に話し合い、上司は、
「服務指導を親身になって実施したけど、それは辞めないと解決できないね。」って内容だと、話が進むはずですが、そうなっていない人に向けて説明します。
少し波風が立ってしまうことを覚悟して進めると良いと思います。

まずは下地をしっかり作りましょう。
無職の私が言うのもなんですが、就職先が内定していると正直説得しやすい。
えっ!!ってなるので就職活動しますは言っておいた方が良いです。
親後さんが自営業なら、それを引き継ぎます。でも良い。
家族がらみは誰も止められません。

やるべきことは2点です。
1 上司の優先順位を強制的に上げる。
2 周りを巻きみつつ、たらい回しを防ぐ。

1 上司の優先順位を強制的に上げる。
  幹部は、期日近いか、影響が大きい事柄を優先度を高くして捌きがちですが、上司の上司が気にかけている内容であれば、否が応でも進めます。
  なので、上司の上司に接触して相談してみましょう。
  面談があればベスト、宴会、今時の上官はひょっこり現場に顔を出すこともしばしばです。
  大して取り合って貰えなくても問題ありません。
  後は、相談した事実だけを上司に伝えて、手続きを進めてもらうよう訴えましょう。

2 周りを巻き込みつつ、たらい回しを防ぐ。
  人事と最先任に相談してください。
  この時、相談した人と日時を全部記録していることを伝えましょう。
  併せて、このまま進まないようであれば、上級部隊の相談窓口等に相談することを検討していることも伝えてください。
  この時点で、人事も最先任も動かざるを得ません。自分に火の粉が降りかかる可能性が否定できないからです。

【注意点】

 感情を表に出して相談することはプラスになりません。
 暴言はもっての外です。悪者になるだけです。
 冷静に、本当に悩んでいることだけを伝えましょう。
 泣き落としにも注意ですよ。あなたのためを思って云々。

まとめ

・退職して、違う職業に就くことは権利である。
・自衛隊は辞めてほしくない。
・動いてくれない上司を動かざるを得ない方向にもっていく。

最後に

辞めたくても辞められなくて悩んでいる時に、
・消えてなくなりたい。
・職場で大暴れしてやりたい。
・何か犯罪を犯したら辞めれるかも。  

こんなことを頻繁に考えてしまうようであれば、メンタルを最優先する必要があるかもしれません。迷わず心療内科等に相談することを強く勧めます。

最後までお付き合いありがとうございました。

 


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