【閑話】自衛官の待遇向上とリスクについて

時代の変化

皆さんは、以下の内容をご存じでしょうか?

『君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり、歓迎されたりすることなく自衛隊を終わるかも知れない。非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。

 しかし、自衛隊が国民から歓迎されチヤホヤされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。

 言葉を換えれば、君たちが日陰者であるときのほうが、国民や日本は幸せなのだ。どうか、耐えてもらいたい。自衛隊の将来は君たちの双肩にかかっている。しっかり頼むよ。

幹部であれば、学校で精神教育などで聞いているはず。
中堅以上の陸曹の方も精神教育で過去に聞いたことがあると思います。
内閣総理大臣である吉田茂が、防衛大学校の第1卒業生に対し訓示として発したとされていますが、その時点では、吉田茂は内閣総理大臣ではありませんので誤りです。記録では、防衛大学校十年史に「防大生に与ふ」という題で記載があります。

国内では、ここ数十年で自衛隊が活躍する場面が増え、それに伴い社会的な地位や待遇が改善されてきたと認識します。しかしながら、地域によっては自衛隊に対し必ずしも好意的ではないことも事実です。令和であっても、災害派遣中の部隊に集団で誹謗中傷が行われることもありました。

国外に目を転じると、日本と周辺の安全保障環境がかつてないほど厳しい時代がきました。
2027年までに中国が台湾に侵攻するシナリオに対するリスクが低下したとは言えません。

このような状況下で、令和7年10月24日、高市内閣総理大臣所信表明演説がありました。

その中で、2022年に策定した3文書を2026年中に改定を目指すことや対GDP比2%水準の防衛予算を2025年中に前倒しを検討することを明言するとともに、

防衛力そのものである防衛生産基盤・技術基盤の強化、防衛力の中核である自衛官の処遇改善にも努めます。とのことでした。

時代は大きく変わりましたね。
余談ですけど、ヤジはひどかったです。人間性を疑うレベル

自衛官として続けるかどうか考える時

自衛官の処遇改善は、少子化の時代において人材獲得と人材流出を防止したい側面があることは間違いありません。しかしながら、世間的に処遇が改善されるのであればそれに見合った活躍を求めれらるのは当然です。

もう日陰者でありません。

自衛官として、
事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務める時が近いかもしれません。
任務完遂のための、知識、技術、体力を求められる時代がやってきています。

食べていけないから、やりたいことがないからといって、惰性で自衛隊を続ける公務員万歳的なスタンスは国民が認めてくれないでしょう。

今一度、自衛官として続けるのであれば見つめなおしては如何でしょうか。

どちらにしても

自衛官として勤務するのであれば、自衛官としての努力はするべきだと思います。
ただし、リソースを全て費やすのは適切ではない言い切れます。
自衛官に向いていないと感じた時に八方塞がりになるからです。
自衛官以外でもやっていけるように、趣味や特技も磨くことも大事だと私としては実感がありますので、そういった努力も同時並行で行うことをお勧めします。投資が良いよ

最後に

中途で退職した私が言うのもなんですが、現職で続けている方々を本当に応援しています。
多種多様なタスクを同時にこなさなければならない中で、本当に理解し難い上司や部下がいて、本来職務以上に負荷がかかりメンタルを病むことも珍しくはありません。
有事でない限り仕事と家庭であれば、家庭が大事、その次に自分自身、最後が仕事だと思います。
無理だけはされないことを切に祈ります。

最後まで、ありがとうございました。

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